キモノ☆ぱーすぺくてぃぶ

自分らしく、心地よく、着物を楽しみたい…。「四季折々」や「お出かけ」コーデ研究?などを綴るブログです。夫の着物(和装男子)記録もありますよ。 (ブログの引っ越しで、以前の記事が再掲できていませんが、徐々にアップしていく予定です。)

2026年02月

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先日、行ってきたちひろ美術館での
「装いの翼 いわさきちひろ、茨木のり子、岡上淑子」展。
その元となった本の著者が、行司千絵さんです。
会場には、行司さんがお母さまのために縫った服も展示されていて、とてもステキでした。

そのときの様子はコチラをどうぞ↓
「小鳥柄の付下げで『ちひろ・茨木・岡上』の世界を飛んでみる
 ちひろ美術館『装いの翼』展へ」


その後、すぐに行司さんの別の本も読みました。
新聞記者をしながら、自分や母の、そして友人・知人の服を縫っている行司さん。
自分で作った服を着ていると、「私にも作って」と言われることが増えたそうです。

でも、プロの技術があるわけではなく、また、忙しい日常の中で嫌々作るのはイヤだ、という気持ちから、気心の知れた人にのみ、「ナニサマな条件」(詳細は本を読んでね。)を受け入れてくれる人のために、作ることにしたとのこと。

この本には、そうした行司さんの服を着ている人たちの写真と、交流の様子が綴られています。

コートやジャケットなども多く、

「すごいなあ。
 シロートには、なかなか縫えないんじゃないかぁ。
 行司さん、謙遜しすぎでは……」

と、驚嘆しつつ眺めています。

個人的に一番好きなのは、表紙になっている、行司さんのお母さまの赤いリネンワンピース。
鮮やかなんだけど、浮ついた感じがなくて、お母さまのたたずまいに、しっくりなじんでいます。

お母さま自身も、行司さんの服を着るようになってから、髪型やファッションが変わり、街を歩くと、見知らぬ人から次々と
「ステキね」
「どこで買ったの?」
(正確には関西言葉で)
と声を掛けられるようになったそうです。

赤いリネンワンピース、
いいなぁ、ステキだなぁ。

見た目はシンプルなワンピースなのに、色もカタチも彼女にピッタリフィットした、ということなのでしょう。

こんな服、つくってみたいなぁ……。



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現代日本を代表するリアリズム画家・諏訪敦による、約3年ぶりの大規模個展。

静物画や肖像画を中心に、初期から最新作まで約80点が展示され、作家の制作の変遷をたどることができます。

コロナ禍以降、「人を描けなくなった」と語る諏訪が、再び人物表現に向き合うまでの内省と再生のプロセスが、本展の重要なテーマ。
「見ること」「描くこと」そのものを問い直す、静かで深い余韻の残る展覧会です。

WHAT MUSEUM にて
2026年3月1日(日)まで開催中

*********
諏訪敦さんといえば、「写実絵画」を描く画家。
かつて、病に倒れた父親と、その父が残した手記をもとに制作した作品を図録で見て以来、ずっと気になっていた作家でした。

今回、こうしてまとめて作品を見る機会を作ってくださり、WHAT MUSEUM には感謝しかありません。



さて、「きみはうつくしい」展で実際の作品を目にして。

どの作品も写実的でとてもすばらしい。

その中で感じたのは、「うつくしい」という言葉を超えて、 「崇高」という表現の方がしっくりくるような作品群だと強く思いました。

崇高(Sublime)という意味は、
単にきれいなもの(「美」)とは異なり、圧倒的な強さや大きさ、あるいは死のような理不尽な恐怖を感じさせるものに対して、 それらを凌駕する荘厳さや精神的な高揚を感じることを指します。

哲学者エドマンド・バークなどが論じたように、 恐怖と美は紙一重のところで隣り合っている、という感覚です。

「美しいだけの国 ver.2」

「不在」

会場には、諏訪さん自身の言葉も併せて展示されています。
「汀にて」

「父をなくした時と同じように、

死の床の母を静物のように描いた自分は、

ちゃんと悲しむことのできない、

こんな<人間もどき>なのかもしれない。
(後略)」

なんと言えばいいのか……。

とても切なく、胸が締めつけられるような言葉でした。
人の、ましてや母の「死」をちゃんと悲しむことができないと思う心情に、 かえって「深い哀しみ」を感じてしまいました。



**********
この後の作品は写真も撮ってきたのですが、 人によってはショックを受けるかもしれない内容なので、 ここではタイトルと感想だけにしておきます。
でも、できれば本物をぜひ見てほしいです。

「依代」
横たわる裸婦。その体のあちこちに、光? 鬼火? のようなものが浮かんでいる……。
「九相図に描かれる表象の前段階」のようなイメージを抱いてしまいました。

一見静かでありながら、生死を司る「なにか」が蠢いているような、 すさまじさをも感じる絵でした。

「肉叢(ししむら)」
子鹿が描かれています。
この子は、生まれてきたところなのか、それとも死に向かうところなのか。

以前、科学番組で、哺乳類を人工子宮(ビニールバッグのようなもの)で育てる実験映像を見たことがあり、 それを思い出しました。

もしかしたら、これは「生まれる瞬間」を描いた作品なのかもしれない、とも感じました。

「H型イーゼル」
こちらも子鹿が描かれています。

今度は、すでに死後、祭壇の上で「神」的な存在へと変わりつつあるのでは…… そんなことまで考えてしまいました。


私たちの存在とは切り離せない「生と死」。
けれど特に「死」について、私たちは普段、その状況を考えないようにして過ごしています。

それでも、死は確実にそこにある。
そのことから目を背けているからこそ、 私たちはどこか宙ぶらりんな状態で生きなくてはならないのかもしれない。

(もちろん、「死」を軽く見ているわけではありません。 他者によって「生」に終止符が打たれるなど、決してあってはならないことだと思っています。)

諏訪敦さんが「感じ取られて、描かれたもの≒うつくしいもの」として提示した世界は、
私の心の奥底で、通奏低音のように、静かに、しかも痺れさせるように鳴り続けています。

非常に深く考えさせられる展覧会でした。

「諏訪敦|きみはうつくしい」展
WHAT MUSEUM にて 2026年3月1日(日)まで開催していますので、ぜひご覧になってください。


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少し前の話ですが「装いの翼 いわさきちひろ、茨木のり子、岡上淑子」展(2/1で終了)に行ったときの着物。
小鳥 絵本風 着物3
今回の写真は帰宅後の撮影のため、着崩れていて、お目汚しでスミマセン。 静電気がひどくて、ちょっと手を入れるくらいでは直らなかった・・・。

小鳥 絵本風 着物 上前柄

斜め縞に織られた綸子地に、柔らかいタッチで小鳥と花や木が描かれている着物。
綸子地は光沢があって、私の好きな生地。

・・・でも、付下げにこの絵柄なので、いつ着ようかと考えあぐね、結局タンスの肥やしに。
今回、ちひろ美術館のこの企画展に行くにあたって、 まさにうってつけではないかと、引っ張り出してきた次第。

リユース品なんだけど、前の持ち主はどういう人だったのかな?
もしかしたら絵本作家さんだったりして・・・


帯留は「羽ばたく鳥」のブローチ。大きめだったので直接帯締に縫い付けてます。
この帯締、薄い緑色なのですが、写真で見ると帯にほぼ同化してしまっている・・・。
もう少し濃い色の方がアクセントとして効いたよなぁ。



美術展の元となった
行司千絵さんの

*****

美術展はとても良かったです。

「著者の行司千絵のことばから、 三人が青春時代に体験した戦争と、敗戦後に彼女たちが求めた美と自由の軌跡をたどります。」
とあるように、同時代に生きた三人の作品、そして衣服や持ち物なども展示されていて、とても興味深かったです。

いわさきちひろさんの原画は美しいし、茨木のり子さんの詩はやはり強い。 そして岡上淑子さんの「本人の、そして社会の深層を暴き出す、えぐり出す」様なコラージュ作品。
見終わったあと、とても豊かな気持ちになれました。

上記の「装いの翼~」著者の行司千絵さんは、とてもユニークな方。 新聞記者をしながら、趣味で母親や知人に服を縫い、その服たちで個展も開いているそうです。

今回の会場にも、行司さんが縫った服や、服に関する本が紹介されてました。
今、本を順番に読んでいて、服を手作りすることも含めてちょっとはまってます。

読み終えたら紹介したいと思っていますので、お楽しみに。


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1/31に『量子芸術祭 Quantum Art Festival 4/4』と『TOKYO PROTOTYPE』、二つの「メディアアート」展に行ってきました。

「ハイテクノロジー」の展覧会に着物で行きたい!
しかも着物×洋服の【和洋ミックス】をしたいと前から思っていて、今回ついに実行してみました。

和洋ミックスは一年前にも挑戦したことがあって、そのときは幾何学柄の普通サイズの着物だったので、 まぁまぁ悪くない仕上がりだったと思う。↓
MGM和洋ミックス着物2-2

今回↓はより柔らかい雰囲気の着物を軸にコーデしたかったので、 グレー地に木蓮柄の小紋を選択。
サイズが少し小さめで、着物として着るには心もとない感じだけれど、 逆に和洋ミックスにはちょうど良さそう。
木蓮小紋着物 和洋ミックス着物 明度
「柔らかい着物×がっつりしたベルト」で甘辛コーデにしたかったけど、 ベルトの存在がちょっと強かったかも。(帯はギャザーを寄せてます)

ベレー帽も髪色に合わせたほうがよかったなぁ。 ちょっと要素を盛り込みすぎた感じ。
写真には写っていないけれど、ブーツはヒール高めだったので、足が疲れた~。 美術展のように歩き回る日は、ヒールの高さに気をつけないとね(洋服でも同じだけれど)。


さて、展示のほうはというと、どちらも予想以上に観覧客が多くてびっくり。
特に『TOKYO PROTOTYPE』は、最終日だったせいか、
「甲殻機動隊」展の2日目だからなのか、会場である虎ノ門ヒルズの上層階には入れず・・・残念!!
地下の展示だけ見て帰ってきました。

私は美大でメディアアートの講座などを選択していて、 卒業制作が「メディアアート」だったのよん。
当時はまだ一般に広く知られているジャンルではなかったから、 アートに対する意識もずいぶん変わったんだな~と感慨深いです (もっとも、ずいぶん前のことだから・・・ね)

『量子芸術祭 Quantum Art Festival 4/4』はとっても興味深かった。 もちろん「“量子”を理解できたっ」というわけではないけれど、 パンフレットに詳しい説明があったので、これからじっくり読みます。
エイミー・カール(Amy Karle)「クオンタム・スケッチズ」

数年前から始まり、今回が4回目で最終回とのこと。
でも、面白いし、これからも違った形でこういう作品展、やってほしいな。


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アンチ・アクション タイトル IMG_0461 20%
「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」
東京国立近代美術館
2026年2月8日(日)まで。
その後は兵庫県立美術館に続く巡回展です。

1950〜60年代の日本では、海外から流入した抽象芸術運動「アンフォルメル」の影響により、 女性美術家が前衛美術で注目されました。
しかし「アクション・ペインティング」の台頭によって男性性を重視する批評が強まり、 次第に評価の場から排除されていきました。

この展覧会は「アンチ・アクション」という視点から、草間彌生さんや田中敦子さんたちの作品を通して、 彼女たちの独自の表現と挑戦を再評価するものです。

ざっと説明するとこんな感じです。
(くわしくはぜひ書籍や会場で作品を見てみてくださいね)

同時代の作家たちとはいえ、作品の傾向はそれぞれ大きく異なります。

ここでは、私がいいなと思った作品をいくつか紹介します。(敬称略)


山崎つる子 IMG_0412 20%
山崎つる子

田中敦子 IMG_0380 20%
田中敦子

白髪富士子 IMG_0438 20%
白髪富士子

芥川(間所)紗織 IMG_0443 20%
芥川(間所)紗織

多田美波 IMG_0400 20%
多田美波


<会場に展示されていた年表>


この中で、特に気になったのが、1960年頃に起きた「才女ブーム」という言葉でした。

これは、才知に優れた女性を称する言葉です。

しかし一方で、「優れた女性」を特別な存在として扱う視点は、
「批評する男性」と「評価される女性」という構図を、かえって強めてしまった。

何という皮肉・・・。


「優秀な女性」が特別視されることで、かえってジェンダー規範が強まってしまう……?

そんな構造の中で、少女は、若い女性は、そして大人の女性はいったい何を目指せばいいのだろう。

パワハラもセクハラもまだ、普通にあった時代。

でもそうした流れの中でも、女性たちは自分の人生に向き合い、
作家活動を続ける人も、やめる人もいて。

私たちの母・もしくは姉の世代にあたる彼女たちの人生を追体験しながら、
作品を見る、というのも、面白い見方かもしれません。

このあと↓は、私の感想が続きます・・・
興味ある方は、引き続きお読みください。
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<ここからは、単純に私の感想>

男性たちは女性が自由に作品を作ったりすることが、許せなかったんでしょうね。

私が美術大学に通っていたころ、ある男性カメラマンが「女性がカメラマンになれるわけがない。 大きなカメラを何台も持ち、フィルムケースを抱えて動き回る仕事だから、 力のない女性には無理だ」というような発言をしてまして・・・。

アホか・・・

私はカメラマンを目指していたわけではないので、聞き流していましたが、 写真が好きな女性にとっては心を折られるような発言だったと思う。

(カメラに限らず、なにかにつけてこういうことを言うオジはいたよね)

でも一方でピッカリコニカを手に、村のさまざまなものを撮り続けた増山たづ子さんがいて・・・。

そして今では、スマホでも、きれいな写真や動画が撮れるようになり、 スマホで作品を発表するプロの写真家も登場しています。

重いカメラじゃなくても、写真は撮れる時代になった。

また、女性カメラマンも増えてきていますね。

技術の進歩に助けられながら、作品を作ることにおいて、 ジェンダーや力の強さなどは、以前ほど大きな意味を持たなくなってきている。

やっとここまで来たか~という感じ。


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